8月7日(金)準々決勝
10:00 東福岡1-0履正社(三木総合防災公園第2陸上競技場)
得点者:餅山
(マッチレポート)
東福岡、履正社ともに4:1:4:1のシステムで試合が開始。東福岡は両SMFが左右に開き、ピッチの幅を最大限に活用する。ディフェンスラインから丁寧にビルドアップをし、ショートパスで相手を変化させたところのスペースを見逃さず、攻撃のスイッチを入れるための縦パスや相手SBの背後を取るフィードを送る。対する履正社は序盤、中盤中央のマッチアップを意識し、MF⑦田中が引き気味になったため、MF④川畑とのダブルボランチとなる時間が多くなる。そのため前線の選手との距離が離れてしまい、奪ったボールを前線に送るが、厚みのある攻撃につながらない。
リズムが作れない履正社は前半13分にシステムを4:4:2に変更。すると、FW⑨菅原、FW⑪西村、MF⑩牧野が流動的にポジションチェンジを行い、MF⑦田中、MF④川畑がボールを動かしながら相手の背後や楔を狙い攻撃のリズムをつかむと、右サイドを攻略し始める。MF⑩牧野の横ドリブルからMF⑦田中を経由し、右サイドを突破すると、すばやいクロスから決定機を作るがゴールポストに嫌われノーゴール。中盤のファーストディフェンダーの寄せが遅くなるとお互いに相手を押し込むことができるが、ゴール前の崩しの工夫やクロスの精度が低く決定機を作れずに前半を終える。
後半の立ち上がり、東福岡は長短のパスの精度が落ち、簡単に相手ボールにする場面が増える。その中で履正社はFW⑪西村のゴールへ向かう積極的なドリブルやMF⑩牧野、FW⑨菅原がかかわるゴール前の崩しからチャンスを作るが決めきれない。東福岡は選手交代をし、FW⑨餅山の1トップ、MF⑪三宅を左サイドに置くと、左サイドを起点とした攻撃が増える。
試合が動いたのは59分。東福岡MF⑪三宅が中に切り込みゴール前にボールを送ると履正社の寄せが遅くなったところを見逃さず、混戦からFW⑨餅山が押し込み待望の先制点。畳み掛けたい東福岡はFW⑰福田を投入。フォアチェックや積極的なゴールへの仕掛けで攻撃を牽引する。
一進一退の攻防が最後まで続くが、東福岡が逃げ切り、準決勝に駒を進めた。お互いに細かいポジションのミスや寄せの甘さが見えると主導権が入れ替わり、隙を見せると流れが一変するゲームだったが、暑さの中でも最後のゴール前での精度を高め、崩しのアイディアが増えると効果的な攻撃につながるのではないだろうか。最後まで全力を尽くした両チームの健闘を称えたい。
※大会公式記録よりマッチレポート部分を抜粋して掲載。なお、大会公式記録担当の兵庫県高体連技術委員会様から事前に当HPへの掲載許可をいただいております。