8月6日(水)準々決勝
12:00 東福岡4-2鹿児島実(韮崎中央公園陸上競技場)
得点者:中村(健)・木藤・木藤・永田
(マッチレポート)
ベスト4を決める準々決勝は、ここまで粘り強い守備を身上に、確実に勝利を呼び込んできた鹿児島実業と個々の優れた能力を武器に圧倒的な攻撃力を示してきた東福岡による九州を代表するチーム同士の対決にとなった。鹿児島実業は、ダブルボランチの位置に攻守において要となるMF⑥井上とMF⑦田畑を配置する4:4:2のシステム。素早いプレッシングからリズムを作り、コンパクトな陣形からFW⑧木村やFW⑨前田を基点とし、丁寧なポゼッションから多彩な攻撃を仕掛ける。試合開始早々の2分、東福岡の左サイドからのクロスを中央の位置まで侵入していたMF⑦増山が慌てることなく丁寧に繋ぎ、前線に駆け上がっていたMF⑯中村が冷静に押し込む。攻撃の手を緩めない東福岡は、両SHの増山、⑪赤木がタッチライン際に位置し、鹿児島実業DFラインのスライドの遅れからできたスペースをFW⑨木藤、MF⑧山根、MF⑯中村が効果的に活用し、いずれもクロスからFW⑨木藤が2点を追加する。鹿児島実業もFW⑧木村、FW⑨前田を1stディフェンダーの合図にし、チーム全体で前線からプレッシングをかけて奪ったボールを長身エースFW⑨前田に繋げようと試みるが、東福岡の局面での1対1の強さに、シュートシーンを作り出せない。しかし、29分に訪れた少ない攻撃チャンスをFW⑨前田が相手DFを巧みに抜き去り得点を挙げる。
後半は徐々に疲れが見え始め、守備の出足が遅れてきた東福岡に対して、鹿児島実業はFWに⑩福島、右SHに⑮外戸口、ボランチにMF⑯渡邊を投入し、活動量を持たせる。狙いは見事的中。右SB②鮫島が2列目から長い距離を果敢に背後に飛び出したMF⑯渡邊へスルーパス。確実にゴールネットをゆらす。前半とは打って変わり、コンパクトな陣形から前への推進力を高めていき、追加点を狙いにいく鹿児島実業であったが、得点直後に失点してしまったことが悔やまれる。逆に東福岡は、失点直後に慌てることなく、サイドへの展開から持ち前の得点力を見せたことは評価できるが、1試合を通じて安定したゲーム運びができるかが、頂点への階段の鍵となる。気温39度の灼熱の中、最後まで勝利を目指し走り続けた両チームを称えたい。
※大会公式記録よりマッチレポート部分を抜粋して掲載。なお、大会実行委員会から当HPへの転載許可をいただいております。